雨樋修繕
雨樋修繕
強風で物が飛んできたり、ふとした弾みにぶつかったりで、壊れてしまった雨樋。
修理したいけど一体いくらくらいかかるのか…。
見当がつかず、不安な方も多いのではないでしょうか。
雨樋の修理は『部分補修』から『全体交換』まで幅があるため、金額はお家によって様々です。
足場が必要になるケースもあり、思ったより高かったという声を聞くことも多くあります。
また、業者によっても費用差があるので、どこに修理を依頼するかも重要になってきます。
本記事では、修理内容ごとの費用相場をまとめました。
さらに、少しでも出費を抑えたいという方のために、お得にするコツと適正価格で工事してくれる業者の選び方も合わせてお伝えします。
雨樋修理が初めての方でも、適正価格でしっかり直せるように、分かりやすく説明していきます。ぜひ最後までお読みくださいね。
雨樋修理は、おおきく3種類に分けられます。
①既存の雨樋をすべて撤去・交換する「全交換」、
②破損した場所だけ交換する「一部交換」、
③歪んだ場所の調整など、部品交換がいらない「雨樋補修」
です。
それぞれのおおよその費用相場は以下の通りです。
工事内容 | 費用相場 |
雨樋全交換 | 20~70万円 |
雨樋一部交換 | 1~10万円 |
雨樋補修 | 1~3万円 |
※一般的な30坪程度の戸建住宅を想定。
2m以上の高所作業となる場合は足場代が別途必要になります。
また、雨樋には様々なパーツがあり、どこをいくつ交換・補修するのかでも修理費用が変わってきます。
■雨樋のパーツ
★雨樋の種類と費用
雨樋は丸樋(まるどい)と角樋(かくどい)の二種類あります。
その名の通り、丸樋は軒樋が半円形、角樋はコの字形になっています。
角樋の方が頑丈で雨水を多く受け止められますが、その分費用は1,000円/mほど高くなります。
■丸樋
比較的安価で取り付けられ、築年数の古いお家でよく使用されている形です。
■角樋
丸樋よりも多くの雨水を受け止められ、最近の新築ではこちらの形がメジャーです。
雨樋修理費用の内訳を紹介します。
何にいくら位かかるのか知っておくことで、見積もりをとったときに本当に適正価格かどうか判断できるようになります!
ここでは、修理内容ごとの単価相場を紹介します。
修理内容が違うと、何にどのくらいかかるのかも大きく変わってきます。
お家の雨樋を修理するとき、いくら位かかるのか見てみましょう。
内容 | 単価相場 |
足場代 | 600~800円/㎡ |
処分費 | 1~5万円/一式 |
軒樋交換 | 4,000~7,000円/m |
竪樋交換 | 3,000~7,000円/m |
集水器交換 | 3,000~5,000円/箇所 |
合わせ枡交換 | 2,000~3,000円/箇所 |
くさり樋交換※ | 8,000~10,000円/箇所 |
役物交換 | 2,000~3,000円/箇所 |
諸経費 | 工事費用合計の10~15% |
※くさり樋が付いているお家のみ
内容 | 単価相場 |
足場代※ | 600~800円/㎡ |
処分費 | 1~5万円/一式 |
歪み調整・補修 | 1~3万円/一式 |
軒樋交換 | 4,000~7,000円/m |
竪樋交換 | 3,000~7,000円/m |
集水器交換 | 3,000~5,000円/箇所 |
合わせ枡交換 | 2,000~3,000円/箇所 |
くさり樋交換 | 8,000~10,000円/箇所 |
役物交換 | 2,000~3,000円/箇所 |
諸経費 | 工事費用合計の10~15% |
※1階の雨樋のみなど、足場が必要ない場合もあります。
内容 | 単価相場 |
高圧洗浄費※ | 1~3万円/一式 |
歪み調整・補修 | 1~3万円/一式 |
諸経費 | 工事費用合計の10~15% |
※雨樋が詰まってしまっているときだけ、雨樋の中を洗浄します。
各項目の内容を紹介します。
それぞれどのようなパーツ、作業なのか把握しておきましょう。
①足場
高さ2m以上の高所作業は足場を組む必要があります。
塗装工事など、他に足場を使う工事と一緒に行うと、そのまま併用できてお得です。
※修理箇所によっては足場を組まないこともあります。
②処分費
交換でいらなくなった雨樋や、工事で出たごみの処分費用です。
③高圧洗浄
雨樋が泥や異物等で詰まってしまっている場合は、高圧洗浄機で洗浄し、詰まりを取ります。
※特に詰まっていない場合は行いません。
④歪み調整・補修
きちんと水が流れるよう、歪んだ雨樋の角度調整や、部品のいらないレベルの補修を行います。
⑤軒樋交換
主に屋根の周りに取り付けられている、横方向に伸びている樋です。
屋根から流れてきた雨をここで受け止めます。
⑥竪樋交換
外壁に沿って、縦方向に取り付けられている樋です。
流れてきた雨を地面に逃がす役割をもっています。
⑦集水器交換
集水器(しゅうすいき)は、軒樋と竪樋の連結部分にあるパーツです。
軒樋が受けた水をここに集め、竪樋へと流します。
⑧合わせ枡交換
合わせ枡(あわせます)は、竪樋を連結させるための部材です。
⑨くさり樋交換
雨樋を固定するための各種金具を「役物(やくもの)」といいます。
傷んでいるものがある場合は交換します。
⑪諸経費
工事にかかる人件費、交通費、資材の運搬費等が含まれます。
雨樋は、壊れたままではお家の周りが水浸しになって大変困ります。急いで直したいという方がほとんどです。
しかし修理は内容や規模によっては、何十万という大きな工事になってしまうこともあるので、少しでもお得にできたら…というのが本音ですよね。
ここではそんな方のために、修理の費用負担を抑えるコツを2つ紹介します。
工事の質はそのまま保ってコスパの良い修理工事ができるようになりましょう。
台風・雪などが原因で破損した場合は、火災保険の保険金を雨樋修理費用に充てられる場合があります。
火災保険の多くは、契約内容によっては台風・雪害などの自然災害もカバーできるからです。
申請に必要なものは、
の3点です。
①と②は修理業者に連絡すれば、無料で用意してもらえることが多いです。
③は保険会社に連絡し、送付してもらいましょう。必要箇所の記入と、保険会社へ提出が必要です。
連絡から受け取りまでの流れは、以下の通りです。
■保険金の申請方法
ただ、修理費の100%が必ず貰えるわけではありませんのでご注意ください。
契約内容や被害状況によって、保険金が使えるかどうかや、受け取れる金額は大きく異なります。
また保険金の受取は、被害にあってから3年以内と決められています。
当てはまる方は、なるべく早めに保険会社に相談しましょう。
★保険適用できるかは「風災特約」をチェック!!
自然災害による雨樋の破損を保険適用できるのは、「風災特約(風災補償)」というオプションをつけている人のみです。
これがないと、台風被害・雪害での破損は補償対象にはなりません。
このオプションがあるかどうかは、保険証券を確認するか保険会社に確認すればわかります。
保険会社も修理業者も、災害直後は特に混雑します。まずは早めに確認してみましょう。
そろそろ塗装工事も考えている方は、雨樋修理はぜひ塗装工事と一緒に依頼しましょう。
塗装工事の足場がそのまま雨樋修理のときも使えるので、足場代を何度も支払わずに済みます。
小さい補修も、何度も業者を呼ぶ必要がなくなるため、1回ずつ依頼するよりも割安になることがあります。
リフォームを扱っている会社なら雨樋工事も依頼できる場合がほとんどです。
雨樋工事と塗装工事は別々でなく、一緒に依頼しましょう。
適正価格で雨樋修理をしてもらえる業者の選び方を紹介します。
雨樋修理は、業者選びをきちんと行わないと
あとから追加料金がかかってしまう等、かえって損をしてしまうことがあります。
以下の3つに当てはまる業者を選び、
適正価格でよい工事にしていきましょう。
雨樋修理の見積もり・点検時には、お家の外装全体を60分前後かけて丁寧に点検してくれる業者を選びましょう。
気づかなかった他の症状を発見できたり、事前にすべて直す見積もりを作ってもらえるからです。
雨樋は特に自然災害で破損しやすい場所です。
ここが破損しているということは、他の場所も修理が必要なことが多いです。
全体を見ないで雨樋修理をはじめると、あとから悪い部分が見つかるたびに追加費用を請求されてしまいます。
これでは予算や計画があっても無意味ですよね。
事前に丁寧に見てもらうことで、追加費用を抑えた修理が可能になります。
雨樋以外にも修理が必要な箇所が無いか、必ず外装全体を見てもらいましょう。
台風や雪害などの天災が原因で破損した場合の修理は、こちらから言わずとも火災保険を提案してくれる業者を選びましょう。
保険を使うと、審査などが終わってから契約、とする人がほとんどで、業者からすれば契約まで時間が掛かるため、あえて勧めてこないところもあります。
しかし自分から提案してくれるところなら、なるべく費用負担を下げる方法を考えてくれている良心的な会社だということだからです。
また、修理の契約後に火災保険を使おうとしても、先に直したり処置をしてしまうと正しい被害状況の証明が難しくなって、申請が出来ない場合が多いです。
必ず見積もり時など、契約前に提案してくれる業者を選びましょう。
雨樋修理は、見積もりの内訳を詳しく記載してくれる業者を選びましょう。
雨樋はいくつものパーツに分かれているため、どこのパーツをいくつ修理するのかで、費用が大きく変わってくるためです。
「どのパーツをいくつ修理するのか」という数量が具体的に記載されているかチェックしてください。
「修理一式」などでは直す箇所も不明で、本当に適正価格かどうか分からなくなってしまいます。
また、単価や数量が記載されていることで、相見積もりをとったときも比較しやすくなります。
必ず詳しく見積もり内容を記載してくれる業者を選びましょう。
いかがでしたか?最後にこの記事をまとめます。
【1章まとめ】
雨樋修理の費用相場は以下の通りです。
工事内容 | 費用相場 |
雨樋全交換 | 20~70万円 |
雨樋一部交換 | 1~10万円 |
雨樋補修 | 1~3万円 |
※足場代別途
【2章まとめ】
雨樋には様々なパーツがあり、修理する箇所、数量によって費用は大きく変わります。
どんな作業にいくらかかるのか把握しておきましょう。
【3章まとめ】
お得に雨樋修理をするコツは、以下の2つです。
【4章まとめ】
適正価格で修理出来る業者の選び方は以下の3つです。
雨樋は修理の規模により、何十万と工事にお金が掛かってしまうことがあります。
費用相場やお得にできる方法を知り、適正価格で良い工事にしていきましょう。
お読みいただき、ありがとうございました。
◆雨樋は外壁塗装の時に一緒に塗ることで寿命を延ばせます。むだな修理費用をかけないためにきちんとお手入れしてあげましょう。